ビタミンB2の多い食べ物にはどんなものがあるか、ご存じですか?
ビタミンB2は糖質や脂質をエネルギーに変え、代謝を高めて脂肪を燃焼させたりと、ダイエットにも欠かせない栄養素。
しかし私たちに不足しがちな栄養素でもあります。
そこで、身近な食べ物の中から100gあたりではなく「1食分あたり」でビタミンB2の多い食べ物を30位までランキングで紹介します。
この記事を読めば、どの食べ物をどのくらい食べると1日に必要なビタミンB2の何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかります。
ビタミンB2をしっかり摂って元気な毎日を過ごしましょう!
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ビタミンB2の効果
ビタミンB2の多い食べ物を紹介する前に、
ビタミンB2の効果は?
不足したらどうなる?
摂りすぎたらどうなる?
についてお伝えします。
ビタミンB2の5つの効果
ビタミンB2の効果は、疲労回復、子供の成長を支える、ダイエット、生活習慣病の予防、など。エネルギー代謝と成長促進の栄養素であるビタミンB2の効果はおもに次の5つです。
- 疲労回復:
糖質・脂質・たんぱく質を分解してエネルギーに変える - 子供の成長促進:
細胞を再生して、皮膚・髪・爪を作って成長を促進する - ダイエット:
新陳代謝を高めて脂肪を燃焼する - 肌・髪・爪を美しくする:
細胞を再生して健康な肌や髪を維持する - 生活習慣病の予防:
動脈硬化や老化を促進する脂質である「過酸化脂質」を防ぐ
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンB2解説」
ビタミンB2が不足すると?
ビタミンB2が不足するとエネルギーが十分に作られなくなり、子供の成長にも障害をきたすことがあります。
- 疲れがとれない、だるい
- 太りやすい、痩せにくい
- にきび、肌荒れ、口内炎
- 肌のかゆみ、髪のパサつき
- 消化不良
- 子供の成長が妨げられる
ビタミンB2を摂りすぎると?
ビタミンB2は摂りすぎによる悪影響は心配ありません。水溶性のビタミンなので摂りすぎても尿として排出されます。
不足しないように、普段の食生活でビタミンB2の多い食べ物をしっかりと摂りましょう。
では、ビタミンB2は1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンB2の必要量と摂取量
1日に必要なビタミンB2はどのくらいでしょうか?
私たちのビタミンB2の摂取量は十分なのでしょうか?
1日に必要なビタミンB2は?
1日に必要なビタミンB2の量(=推奨量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて次のように定められています。
1日に必要なビタミンB2
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
では、私たちはビタミンB2がちゃんと摂れているのでしょうか?
私たちのビタミンB2の摂取量は?
私たちの実際の摂取量(摂れている量)はこちら。
実際に摂れているビタミンB2
18~49歳では……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
0.17mg(14%)不足
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
0.42mg(26%)不足
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男女ともに摂取量が不足しています。特に不足しやすい人は……
ビタミンB2が不足しやすい人は?
ビタミンB2が足りていない人はこちら。
- 揚げ物など脂っこい食べ物をよく食べる人
- お菓子やスイーツをよく食べる人
- お酒をよく飲む人
- ストレスが多い人、忙しい人
- 運動をよくする人
- 抗生物質や精神安定剤を長期間飲んでいる人
ビタミンB2は特に脂質の代謝に大きくかかわる栄養素。揚げ物やお菓子といった脂質の多い食べ物を食べるとビタミンB2がたくさん使われてしまうので、不足しがちとなってしまいます。
あてはまるようでしたら、ビタミンB2の多い食べ物を意識して食べるよう心がけましょう。
では身近な食べ物の中から、100gあたりではなく「1食分あたり」でビタミンB2の多い食べ物をランキングで30位まで紹介します。
ビタミンB2の多い食べ物ランキング
ビタミンB2の多い食べ物にはどんなものがあるのか、まずは含有量の順に30位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ビタミンB2がダントツに豊富な食べ物はレバー。次いでうなぎ。
毎日の食事に取り入れやすい食べ物としては、さば缶、ぶり、いわし、鮭、納豆、たまご、とんかつ、チーズに多いですね。
ではこの30位までの食べ物それぞれの「1食分に含まれるビタミンB2」について紹介します。
1~10位の食べ物
ビタミンB2の必要量と摂取量
18~49歳なら……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足、ということを頭に置きながら読み進めてください。
1~10位の食べ物には0.3~3.6mg。女性の1日分のビタミンB2の25~300%で、摂取量の不足分をまるまる補うことができます。
1位:豚レバー
レバニラ炒め1皿
(豚レバー100g)に
3.6mg
1日に必要なビタミンB2の2.5倍以上を摂ることができます。
豚レバーはビタミンA、B群、鉄分、銅、亜鉛、モリブデン、セレンが豊富。免疫力アップ、貧血予防、疲労回復、アンチエイジング、子供の成長促進、目の健康、デトックスが期待できます。
豚レバーの栄養がすごい!レバニラ1皿分の栄養価と6つの効果とは?
2位:牛レバー
牛レバーステーキ(100g)に
3.0mg
3位:鶏レバー
鶏レバーの甘辛煮1皿
(鶏レバー100g)に
1.8mg
レバーは豚でも牛でも鶏でも、1食分で1日に必要な量以上を摂ることができます。
4位:うなぎ(蒲焼き)
うな重1人前に
0.74mg
1日に必要なビタミンB2のほぼ半分も含まれています。
一般的なうな重は1人前にうなぎが100g程度。スーパーで売られているうなぎの蒲焼は1尾が150g程度です。
うなぎはビタミンAとDが1日分の2倍以上!ビタミンE、セレン、ヨウ素、カルシウムも栄養も豊富。疲労回復、免疫力アップ、骨を強くする、高血圧・動脈硬化・心筋梗塞を予防するはたらきがあります。
うなぎの栄養がすごい!蒲焼き1人前の栄養価と8つの効果とは?
5位:さば(水煮缶詰)
さばの水煮の缶詰
1/2缶(95g)に
0.38mg
さば水煮缶にはビタミンB群、D、E、カルシウムがぎっしり!骨を強くする、心臓を守る、感染症を防ぐ、動脈硬化や高血圧の予防効果が期待できます。
さば水煮缶の栄養がすごい!1缶あたりの栄養価と8つの効果とは?
6位:さば(みそ煮缶詰)
さばの味噌煮の缶詰
1/2缶に
0.35mg
さば缶は水煮缶でも味噌煮缶でも、1/2缶食べると1日に必要なビタミンB2の約30%を補うことができます。
7位:豚肉ヒレ(とんかつ)
豚のヒレカツ3枚
(ヒレ肉100g使用)に
0.32mg
1日に必要なビタミンB2の27%(男性なら20%)にあたります。
豚ヒレ肉はビタミンB群、E、亜鉛、カリウム、鉄分が豊富な食べ物。疲労回復や糖尿病の予防効果を発揮します。
豚ヒレ肉の栄養がすごい!ヒレカツ3枚の栄養価と7つの効果とは?
8位:ブリの照り焼き
ブリの照り焼き1切れに
0.32mg
ブリの1切れが約100g。焼くと約82gになります。生ではなく焼いたブリの栄養価を紹介しています。
9位:牛乳
牛乳200mlに
0.31mg
10位:ししゃも
からふとししゃも5尾(81g)に
0.30mg
女性の1日分のビタミンB2の25%。摂取量の不足分(0.17mg)の1.7倍なので、3尾食べるだけでも十分に補うことができます。
ししゃも1尾20gを焼くと16gほどに。一般的に出回っているししゃもは「からふとししゃも」です。
ししゃもはカルシウム、亜鉛、鉄分、ビタミンB群、Eが豊富な食べ物。骨を強くする、不整脈や心筋梗塞を防ぐ、生活習慣病の予防効果が期待できます。
ししゃもの栄養がすごい!1食分5尾の栄養価と7つの効果とは?
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ビタミンB2の多い食べ物を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の食べ物です。
11~20位の食べ物
ビタミンB2の多い食べ物、11~20位です。
ビタミンB2の必要量
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足しています。
11~20位の食べ物には0.19~0.28mg。女性の1日分のビタミンB2の16~23%で、摂取量の不足分をまるまる補うことができます。
11位:まいわし(蒲焼き)
いわしの蒲焼き2尾に
0.28mg
いわし1尾は約100g。頭・内臓・骨・ヒレを取り除いて焼くと32gほどになります。生ではなく焼いたいわしの栄養価です。
1日に必要なビタミンB2の23%(男性なら18%)を摂ることができます。
12位:エリンギ(バター炒め)
エリンギのバター炒め
(1パック分:82g)に
0.26mg
1日に必要なビタミンB2の22%(男性なら16%)になります。
エリンギはビタミンB群、D、カリウム、食物繊維が豊富な食べ物。骨粗しょう症の予防、血圧を下げる、便秘解消が期待できます!
エリンギの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
13位:アーモンド
アーモンド25粒(25g)に
0.26mg
1粒が1g。1日の間食でのカロリーを150kcalでおさえるとすると、25粒が目安です。
アーモンドには1日に必要な量を超えるビタミンEのほか、マグネシウム、食物繊維も豊富。高血圧・動脈硬化・不整脈の予防、強い骨をつくる効果が期待できます。
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14位:さんま(塩焼き)
さんまの塩焼き1匹(76g)に
0.23mg
15位:納豆(粒)
1パック(40g)に
0.22mg
ひきわり納豆は30位でビタミンB2は0.14mg。粒納豆の2/3になります。
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16位:生たまご(全卵)
Lサイズの生たまご1個に
0.22mg
1日に必要なビタミンB2の18%(男性なら14%)になります。
17位:鶏すなぎも
すなぎもの焼き鳥2串(80g)
0.21mg
18位:しろさけ(塩焼き)
白鮭の塩焼き1切れに
0.19mg
白鮭は1切れが約100gで焼くと74gに。生ではなく焼いた白鮭の栄養価です。
しろさけ(白鮭)とは一般的な日本産の鮭のこと。少し身が白っぽく、オレンジ色に近い色。
秋に海から遡上してくる白鮭のことを「秋鮭」。5月から7月ごろに少し早く遡上してきた白鮭を「時鮭」と呼びます。
19位:ゆでたまご(全卵)
Lサイズのゆでたまご1個に
0.19mg
ゆでたまごはタンパク質をはじめ、ビタミンB群、D、鉄分が豊富な食べ物。疲労回復、免疫力アップ、貧血や生活習慣病を予防するはたらきがあります。
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20位:カマンベールチーズ
カマンベールチーズ40gに
0.19mg
カマンベールチーズ40gは目安として6Pチーズ2個ほどの量です。
女性の1日分のビタミンB2の16%。不足分(0.17mg)を十分補ることができます。
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ビタミンB2の多い食べ物を11~20位までお伝えしました。最後に21~30位の食べ物です。
21~30位の食べ物
ビタミンB2の多い食べ物、
最後は21~30位です。
ビタミンB2の必要量
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足。
21~30位の食べ物には0.14~0.18mg。女性の1日分のビタミンB2の12~15%で、摂取量の不足分の8割以上も補うことができます。
21位:チェダーチーズ
チェダーチーズ40gに
0.18mg
女性の1日分のビタミンB2の15%。不足分(0.17mg)をまるまるカバーできます。
22位:豚肉ロース(とんかつ)
豚のロースかつ1枚
(ロース肉120g使用)に
0.18mg
1日に必要なビタミンB2の15%(男性なら11%)になります。
23位:紅鮭(塩焼き)
紅鮭の塩焼き1切れに
0.17mg
紅鮭1切れは約100gで塩焼きにすると78gほどに。ロシアやアラスカ産のものが一般的です。
24位:かつお(たたき)
鰹のたたき6切れ(100g)に
0.17mg
かつおにはビタミンB群、D、セレンが凝縮!鉄分やマグネシウムも豊富。疲労回復、脂肪肝や高血圧の予防、骨を丈夫にする、不整脈や狭心症を予防するはたらきがあります。
かつおの栄養がすごい!鰹のたたき6切れの栄養価と8つの効果とは?
25位:玉露(茶葉ではなく飲む状態のお茶)
湯のみ一杯の玉露に
0.15mg
1日に必要なビタミンB2の13%(男性なら9%)。玉露には一般的な煎茶の2倍ほどのビタミンB2が含まれています。
26位:プロセスチーズ
プロセスチーズ40gに
0.15mg
チーズ40gは6Pチーズ2個分の量です。
27位:あじ(あじフライ)
アジフライ2枚(100g)に
0.15mg
28位:とうもろこし
とうもろこし1本(150g)に
0.15mg
とうもろこしにはビタミンB群、食物繊維、カリウム、マグネシウム、鉄分などの栄養が豊富。便秘解消、高血圧予防、不整脈や糖尿病の予防効果が期待できます。
とうもろこしの栄養がすごい!1本あたりの栄養価と7つの効果とは?
29位:銀鮭(塩焼き)
銀鮭の塩焼き1切れ(78g)に
0.15mg
ビタミンB2は、白鮭も紅鮭も銀鮭も大きな差はありません。
30位:納豆(ひきわり)
ひきわり納豆1パック(40g)に
0.14mg
ビタミンB2は粒納豆には0.22mg。ひきわり納豆の1.5倍ほど含まれています。
ひきわり納豆にはビタミンKがぎっしり!鉄分や食物繊維も豊富で、骨粗しょう症予防、血圧や中性脂肪をおさえる、便秘解消に効果的です。
ひきわり納豆の栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果効能
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葉酸の豊富な食べ物を30位までランキングでお伝えしました。もう一度グラフで見てみましょう。
さば缶・いわし・あじなどの青魚、たまご、納豆、きのこ、チーズ、緑茶など、手軽に取り入れられる食べ物でもビタミンB2をしっかり摂ることができますね。
ビタミンB2の多い食べ物:まとめ
ビタミンB2の効果、1日の必要量と私たちの摂取量、多く含まれる野菜を紹介しました。
ビタミンB2の多い食べ物:レバー、うなぎ、さば缶、豚肉、ぶり、いわし、鮭、エリンギ、納豆、アーモンド、たまご、チーズ、玉露
ビタミンB2の効果:疲労回復、子供の成長促進、ダイエット、肌・髪・爪を美しくする、生活習慣病の予防
ビタミンB2が不足すると?:疲れ、だるさ、太りやすい、肌荒れ、口内炎、肌のかゆみ、髪のパサつき
摂りすぎると?:特に悪影響はありません。摂りすぎた分は尿として排出されます。
1日の必要量:18~49歳の場合、女性は1.2mg(摂取量は1.03mg)、男性は1.6mg(摂取量は1.18mg)
代謝を高めて疲労を回復し、元気で美しい体をつくるビタミンB2。青魚、たまご、納豆、きのこ類などの食べ物を積極的に摂り入れてみましょう。