じゃがいもの栄養価がスゴい!どの栄養素が多い?8つの効果効能は?

じゃがいもに多い栄養素は?

じゃがいもは肉じゃがにカレーにサラダにと、いろんな料理で活躍する身近な野菜。

そんなじゃがいもはどんな栄養素が多いのか、どんな健康効果があるのか、ご存じですか?

これからお伝えする内容を読むと、

  • じゃがいもに多い栄養素は?
  • じゃがバター1個で1日に必要な栄養素の何%が摂れる?
  • じゃがいもの効果効能は?

といったことが手に取るようにわかります。

これであなたは、どんな人こそ、どんな時にじゃがいもを食べるのが効果的なのかがわかりますよ!

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じゃがいも1個の栄養価

じゃがいもにはどんな栄養素が多いのでしょうか?

ここでは100gあたりの栄養価ではなく、

じゃがいも1個に、どんな栄養素がどのくらい含まれているのか?

ビタミン→ミネラル→食物繊維の順にお伝えします。

▼ 1食分の量は?
じゃがバター1個(140g)。
じゃがいも1個が約150g。皮を除いた可食部は140gほどです。

じゃがバター

じゃがいもに多いビタミンは?

まずはビタミン。じゃがいもに多いビタミン、パッと思いつきますか?

栄養素にはそれぞれ「健康でいるためには1日にこのくらいの量を摂りましょう」という目安があります。

たとえばビタミンB6なら……

ビタミンB6の1日の推奨量(目標量)

18~64歳なら、
女性:1.1mg
男性:1.4mg

栄養素の1日の目標量は、男性と女性で違う場合や年齢によって違う場合があります。

ここでは「大人の女性の場合は?」「大人の男性の場合は?」について、それぞれ紹介していきます。

まずは、じゃがいも1個で女性にとって1日に必要なビタミンの何%を摂れるのかをグラフにしてみました。

じゃがいも1個で女性に必要な1日のビタミンの何%が摂れる?

1食分:
じゃがバター1個(140g)。
電子レンジでじゃがバターを作った場合の栄養価を紹介します。

じゃがいも1個に多い栄養素は、ビタミンの中ではこの6つ。

ビタミンC32.2%
ビタミンB625.5%
ナイアシン19.8%
パントテン酸13.2%
ビタミンB111.5%
葉酸9.9%

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース

意外にもビタミンCがたっぷり!ビタミンCの多い野菜の1位はミニトマトですが、じゃがいももトップランクなのです。

次いで、ビタミンB群(B6、ナイアシン、パントテン酸、B1、葉酸)が多いですね。

では、大人の男性の1日の目標量と比べてみるとどうでしょう?

じゃがいも1個で男性に必要な1日のビタミンの何%が摂れる?

男性にとって1日に必要な栄養素の量に対しても、ビタミンCやB群がたっぷりと含まれています。

ではじゃがいもに多いビタミンの効果効能をお伝えする前に、じゃがいもにはどんなミネラルが多いのかをお伝えします。

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じゃがいもに多いミネラルは?

じゃがいも1個にはどんなミネラルが多いのでしょうか?

女性にとって1日に必要なミネラルの何%が含まれているのかのグラフがこちら。

じゃがいも1個で女性に必要な1日のミネラルの何%が摂れる?

1食分:じゃがバター1個(140g)。
電子レンジでじゃがバターを作った場合の栄養価を紹介します。

男性の場合は……

じゃがいも1個で男性に必要な1日のミネラルの何%が摂れる?

じゃがいもはビタミンだけでなくミネラルもたっぷり。

カリウム30.1%
モリブデン21.0%
20.0%
マンガン16.0%

※女性の1日に必要な量の何%が含まれているかを数値で表しています。

1食分あたりでカリウムの多い食べ物を独自にランキングすると、1位がさといも、2位がじゃがいもなんです。

ちなみに、カリウムが多いイメージのバナナはランキングでは27位。じゃがいも1個にはバナナ2本分のカリウムが含まれているんです。

バナナのカリウムの量とほかの食べ物との比較はこちらをご覧ください。
バナナ1本のカリウムの量は?ほかの食べ物と比べると?

モリブデン、銅など、あまりなじみのないミネラルも多いですね。効果についてのちほど紹介します。

さて最後に、じゃがいもにはどのくらい食物繊維が含まれているのかをお伝えします。

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じゃがいもに食物繊維は多い?

最後に食物繊維。食物繊維は2種類に分かれていて、それぞれはたらきが違います。

水溶性食物繊維:海藻のヌルヌルした部分や果物に多い水溶性食物繊維。血圧・中性脂肪・コレステロール・血糖値などの生活習慣病予防、便秘解消に効果を発揮します。

不溶性食物繊維:食物繊維というイメージとおりポソポソした繊維質のもの。野菜や穀物に多く、有害物質のデトックス、便秘解消、ダイエットなどに効果を発揮します。

さて、じゃがいも1個の食物繊維はどのくらいでしょうか?

女性の場合は……

じゃがいも1個で女性に必要な1日の食物繊維の何%が摂れる?
不溶性食物繊維12.8%
水溶性食物繊維11.7%

男性の場合は……

じゃがいも1個で男性に必要な1日の食物繊維の何%が摂れる?

食物繊維は炭水化物の一部。じゃがいもにも含まれていますが、特別多いというほどではありませんね。

※ 炭水化物 = 糖類 + 食物繊維

食物繊維不足の日本人ですが、なかでも水溶性食物繊維のほうが極端に不足。1日の目標のたった50%ほどしか摂れていません。

【関連記事】水溶性食物繊維の多い食べ物ランキング75【1食分】で比較!

では、

じゃがいもに多い栄養素の効果効能は?

私たちはその栄養素が足りている?

についてお伝えします。

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じゃがいもに多い栄養素とその効果効能

じゃがバター

じゃがいも1個に女性の1日の目標量の20%以上も含まれている栄養素がこちら。

ビタミンC32.2%
カリウム30.1%
ビタミンB625.5%
モリブデン21.0%
20.0%

なお、10%以上含まれている栄養素となると次の6つも追加されます。

ナイアシン19.8%
マンガン16.0%
パントテン酸13.2%
不溶性食物繊維12.8%
水溶性食物繊維11.7%
ビタミンB111.5%

では順番に、その栄養素をどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、についてお伝えしていきますね。

ビタミンC

じゃがいものビタミンCの量は?

じゃがいも1個(140g)の
ビタミンCの量は32mg

ビタミンCの1日の目標量は女性も男性も100mg。

なので、じゃがいも1個分のビタミンCは、女性にとっても男性にとっても1日の目標量の32%です。

ところで……

「私たちはビタミンCがちゃんと摂れてる?不足してる?」

「毎日の食生活にじゃがバター1個をプラスしたら、どのくらい増えるの?」

女性の場合をみてみると……

じゃがバター1個を追加するとビタミンCはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=96%
じゃがいも1個=32%
合計=128%

男性は……

じゃがバター1個を追加するとビタミンCはどのくらい増える?

男性
平均摂取量=91%
じゃがいも1個=32%
合計=123%

※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、eJIM「ビタミンC」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査

ビタミンCの効果効能は?

ビタミンCのおもな効果は次の7つ。

  • 血管・皮膚・骨を強くする
  • 免疫力を高める
    (ウイルスへの抵抗力アップ)
  • 老化や病気を予防する
    (抗酸化作用)
  • ストレスから守る
  • 鉄分の吸収を助ける
  • コレステロールをおさえる
  • シミを防ぐ

抗酸化、ストレスから守る、美肌・美白、といった効果はすでにご存じですね。

家庭での加熱調理ではビタミンCはほぼ壊れないとか。注意すべきは「水に流れ出てしまうこと」。水洗いや水にさらすのは短い時間にして、ビタミンCがすこしでも流れ出ない工夫が大切です。

またビタミンCは体内にためておけず数時間で排出されるので、こまめに摂りたい栄養素。

果物なら手軽に補給できます。ビタミンCの多い果物はこちら。
ビタミンCの多い果物ランキング20【1食分】で比較!

ビタミンCの多い「野菜」はこちらをご覧ください。
ビタミンCの多い野菜ランキング20【1食分】で比較!

カリウム

お皿に盛ったじゃがバター

じゃがいもに2番目に多い栄養素はカリウム。

じゃがいものカリウムの量は?

じゃがいも1個の
カリウムの量は602mg。これは、

  • 女性:1日の目標量の30%
  • 男性:1日の目標量の24%

では、私たちはカリウムがちゃんと摂れている?じゃがバター1個でカリウムの量はどう増える?

じゃがバター1個を追加するとカリウムはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=111%
じゃがいも1個=30%
合計=141%

じゃがバター1個を追加するとカリウムはどのくらい増える?

男性
平均摂取量=96%
じゃがいも1個=24%
合計=120%

※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「カリウム

カリウムの効果効能は?

カリウムのおもな効果は次の4つ。

  • 余分なナトリウムの排出を促進する
  • 血圧を下げる
  • 心臓の正常にはたらかせる
  • 筋肉をスムーズに動かす
  • むくみを解消する

カリウムが不足しやすいのは、下痢することが多い人、下剤や利尿剤をよく飲む人、食生活がかたよっている人、汗かき、ストレスが多い人、など。

じゃがいも、さといも、さつまいも、枝豆、ミニトマトなど、カリウムの多い野菜を意識して食べるようにしましょう。

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ビタミンB6

じゃがいものビタミンB6の量は?

じゃがバター1個(140g)に
ビタミンB6は0.28mg。これは、

  • 女性:1日の目標量の26%
  • 男性:1日の目標量の20%

では、私たちはビタミンB6が足りている?

じゃがバター1個を追加するとビタミンB6はどのくらい増える?

女性
平均摂取量=99%
じゃがいも1個=26%
合計=125%

じゃがバター1個を追加するとビタミンB6はどのくらい増える?

男性
平均摂取量=90%
じゃがいも1個=20%
合計=110%

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説

ビタミンB6の効果うn王は?

ビタミンB6のおもな効果は次の6つ。

  • たんぱく質を分解
    エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
  • 脂質の代謝
    肝臓に脂肪がたまらないように守る
  • 肌・髪・粘膜の代謝
    肌荒れや口内炎から守る
  • ホルモンバランスを整える
    月経前の体の悩みをやわらげる
  • 妊娠中のつわりをやわらげる
  • 神経伝達物質を作る
    気持ちを安定させる

エネルギーを作る、体を作る、粘膜を守る、といったはたらきのあるビタミンB6。

次のような人は不足しやすい傾向があります。

  • プロテインを多く摂っている人(アスリートなど)
  • 妊娠している人
  • ピルを飲んでいる人
  • 抗生物質を長い期間飲んでいる人

ビタミンB6不足は、脂肪肝、肌荒れ、口内炎、便秘、不眠、イライラ、やる気が出ないなどの原因に。

じゃがいもなどの芋類、かつおや鮭などの魚類、豚肉、バナナなど ビタミンB6の多い食べ物を取り入れましょう。

モリブデン

じゃがバター

4番目に多い栄養素はモリブデン。血のミネラルとも呼ばれています。

じゃがいものモリブデンの量は?

じゃがバター1個(140g)の
モリブデンの量は4.2μg。これは、

  • 女性:1日の目標量の21%
  • 男性:1日の目標量の14%

モリブデンは、ふだんの食生活でどのくらい摂れているかの調査がありませんが、一般的な食生活なら不足することも摂りすぎて悪影響がでることもまずないと考えられています。

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説

モリブデンの効果効能は?

モリブデンのおもな効果は次の6つ。

  • 血液をつくる
    (鉄分のはたらきを促進)
  • 糖質、脂質の代謝を助ける
  • 尿酸の代謝を助ける
  • 体に有毒な物を分解する
  • 食べ物の消化を促進する
    (消化酵素のはたらきをサポート)
  • 余分な銅を排出する

なじみのないミネラルですが、食べた物の消化と代謝、デトックス、貧血予防などのはたらきがあります。

じゃがいもに含まれる銅の量は?

じゃがバター1個(140g)の
銅の量は0.14mg。これは、

  • 女性:1日の目標量の20%
  • 男性:1日の目標量の16%

そして、私たちの平均摂取量にじゃがバター1個をプラスすると……

女性
平均摂取量=149%
じゃがいも1個=20%
合計=169%

男性
平均摂取量=133%
じゃがいも1個=16%
合計=149%

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説

銅は不足しにくい栄養素。女性も男性も目標量をクリアしています。

ただ、ストレスの多い人、亜鉛のサプリメントを飲んでいる人は銅不足に注意が必要です。

じゃがいものほかに銅の多い食べ物は、レバー、いか、ナッツ類、里芋、枝豆、納豆、玄米、など。意識して食べるようにしましょう。

銅の効果効能は?

銅のおもな効果は次の5つ。

  • 貧血の予防
    鉄と一緒になって血液をつくる
  • 骨粗鬆症や動脈硬化の予防
    骨や血管の壁を強くする
  • 抗酸化作用
    活性酸素を除去する
  • 健康な黒い髪をつくる
  • 弾力のある肌をつくる
    コラーゲンの生成
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じゃがいもの8つの効果効能とは?

じゃがいもはビタミン、ミネラル、食物繊維と、実にたくさんの栄養素が豊富。

これらの栄養素のはたらきから、じゃがいもに期待される効果効能をまとめてみました。

  • 免疫力を高める
  • 老化や病気を予防する
  • 貧血を予防する
  • 血圧を下げる
  • 疲労回復
  • 便秘解消
  • 肌荒れ、口内炎を予防
  • ストレスから守る

じゃがいも、実は低カロリー。白米の半分くらいのカロリーしかありません。

さらにビタミンB群やモリブデンなどが多いので、糖質・脂質をしっかり分解&代謝。体にためることなくエネルギーに変えてくれるので、疲労を回復、元気な体をサポートします。

そんなじゃがいも。ぜひ食べてもらいたいのはどんな人かというと……

じゃがいもを食べてほしい人とは?

じゃがいもをぜひ食べてほしいのはこんな人。

  • 血圧が高い
  • 便秘がち
  • 風邪をひきやすい
  • 疲れやすい
  • 貧血ぎみ
  • 肌荒れ、口内炎が気になる
  • ストレスが多い

生活習慣病を予防したい、腸内環境を整えたい、いまひとつ調子がよくない、といった方にぜひ食べてもらいたいのがじゃがいもなのです。

じゃがいもに多い栄養素:まとめ

じゃがいもに多い栄養素についてお伝えしました。

じゃがいもに多い栄養素:女性の1日の目標量の20%以上含まれるも栄養素が、ビタミンC、カリウム、ビタミンB6、モリブデン、銅。10%以上では、ナイアシン、マンガン、パントテン酸、不溶性食物繊維、水溶性食物繊維、ビタミンB1。

じゃがいもの効果効能:免疫力アップ、老化や病気の予防、貧血予防、血圧を下げる、疲労回復、便秘解消、肌荒れ・口内炎を予防、ストレスから守る

どんな人に食べてほしい?:血圧が高い、便秘がち、風邪をひきやすい、疲れやすい、貧血ぎみ、肌荒れ・口内炎が気になる、ストレスが多い

栄養の宝庫なのに低カロリーなじゃがいも。ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

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