カリウムの多い果物といえばまず「バナナ」が思いつきそうですが、本当にそうなのでしょうか?
ナトリウムを排出して高血圧を予防するカリウム。塩分の摂りすぎを気にする方には意識して摂りたい栄養素です。
では身近な果物の中から、100gあたりではなく1食分あたりでカリウムの多い果物をランキングで20位までお伝えします。
このページを読むと、どの果物をどのくらい食べると1日に必要なカリウムの何%を摂れるのか、手に取るようにわかりますよ!
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カリウムの必要量と摂取量
カリウムは1日にどのくらい必要なのか、ご存じですか?
そして……
あなたはカリウムが足りていますか?それとも、足りていませんか?
1日に必要なカリウムの量は?
カリウムの1日に必要な量(=目安量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて定められています。
カリウムの1日の目安量
女性:2,000mg
男性:2,500mg
でも、2,000mgや2,500mgがどのくらいなのか。どんな食生活なら十分に摂れているのか。わかりませんよね?
そこで、私たちはカリウムが足りているのかいないのかというと……
カリウムは不足している?
私たちが実際に摂れているカリウムはこちらです!
実際に摂れているカリウム
女性:2,220mg
※ 目安量より220mg多く摂れています
男性:2,387mg
※ 113mg不足です
※参考サイト:厚生労働省、e-ヘルスネット「カリウム」
女性は1日の摂取量の110%を摂れていますね。でも男性はやや不足。約4%(113mg)不足しています。
血圧が気になる人はもちろんのこと、予防するためにもカリウムの多い食べ物を積極的に摂ることが大切ですね。
カリウムが不足するとどうなるの?
カリウムが不足すると、
- 血圧が高くなる
- 不整脈
- 手足などがむくむ
- 食欲がでない
- 体にチカラが入らない、筋力が低下する
- 疲れやすい、疲れがとれない
- 足などがよく「つる」
カリウムは果物にもたっぷり。1つ食べるだけで1日の不足分を補える果物もたくさんあります。
そこで、身近な果物の中から100gあたりではなく「一度に食べる量」あたりで、カリウムの多い果物を20位までランキングでお伝えします。
カリウムの多い果物ランキング
カリウムの多い果物を1食分あたりで20位までランキングしました。
1~10位の果物
カリウムの含有量の多い果物を順に20位までまとめたグラフがこちら。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
カリウムの多い果物の1位はすいか。でも、1年を通して手に入りやすい果物のなかではやはりバナナですね!
では、この20位までの果物それぞれの「一度に食べる量に含まれるカリウム」をお伝えします。
まずは1~10位まで。
1日に必要なカリウム
女性:2,000mg
(220mg多く摂れています)
男性:2,500mg
(113mg不足しています)
19位までの果物なら不足分をすべて補うことができます。
1位:すいか
すいか1/8玉(375g)に
450mg
1日に必要なカリウムのうち女性なら23%、男性なら18%を摂ることができます。
すいかはほとんどが水分のように見えて実は、β-カロテン、ビタミンC、B6、パントテン酸、銅、マグネシウムもたっぷり!感染症の予防、アンチエイジング、中性脂肪・血圧など生活習慣病の予防、ストレスから守るなどの効果が期待できます。
すいかの栄養価がすごい!どんな栄養素が多い?7つの効果とは?
※すいかは分類上「野菜」ですが果物の感覚で食べているのでこの果物ランキングに入れました
2位:アボカド
アボカド1/2個(60g)に
432mg
アボカドはビタミンEを筆頭にビタミンB群、銅、食物繊維も豊富な果物。動脈硬化や心筋梗塞の予防、血圧・中性脂肪・コレステロールの改善、貧血予防などの効果を発揮します。
アボカドの栄養がすごい!その栄養価と7つの効果は?
3位:いちご
いちご10粒(200g)に
340mg
女性にとって1日に必要なカリウムの17%(男性なら14%)が含まれています。
3位のいちごから9位のパイナップルまでは、カリウムの量はほぼ同じですね。
いちごにはビタミンCがぎっしり!ビタミンE、モリブデン、2種類の食物繊維も多く、感染症の予防、生活習慣病の予防、貧血の改善、ストレスケア、アンチエイジングに効果的です。
いちごの栄養がすごい!10粒あたりの栄養価と8つの効果とは?
※いちごも分類上は「野菜」。すいかと同様の理由で果物のランキングに加えています。
4位:干しいちじく
トルコ産干しいちじく2個(40g)に
336mg
イラン産の干しいちじくは1つ7gほどと小さめなので6つで40gほどになります。
干しいちじくは食物繊維の宝庫。ほかにも、カルシウム、銅、鉄分などの栄養もぎっしり。便秘解消、高血圧の予防、中性脂肪やコレステロールを減らす、心臓の動きを守るなどの効果を発揮します。
ドライいちじくの栄養がすごい!その栄養価と8つの効果とは?
5位:干し柿
干し柿2つ(50g)に
335mg
干し柿は身近な食べ物の1食分あたりの食物繊維が第1位!この2つ(50g)に7gも含まれています。
マンガン、β-カロテンも多く、便秘解消、デトックス、血圧・コレステロール・中性脂肪の改善、ダイエットなどが期待できます。
干し柿の栄養がすごい!2個あたりの栄養価と7つの効果とは?
6位:バナナ
バナナ1本(可食部90g)に
324mg
カリウムの多い果物といえばバナナ。
第6位ではありますが、一年じゅう食べることができて、食べるのが簡単で、お値段も安い。カリウムの供給源としてうれしい果物ですね。
幸せホルモン「セロトニン」の材料にもなるトリプトファンが豊富なので、朝の果物に最適です。
7位:柿
柿1つに
313mg
柿はカリウムだけでなく、ビタミンCが抜群に豊富な果物。
ゴールドキウイには少し負けるものの、柿1つに129mgものビタミンC。1日に必要なビタミンCの1.3倍が含まれています。
8位:パイナップル
パイナップル1/4個(200g)に
300mg
パイナップルは抜群に多いビタミンCをはじめ、ビタミンB1、B6、不溶性食物繊維などの栄養も豊富。その栄養価と効果はこちら↓
パイナップルの栄養がすごい!その栄養価と9つの効果とは?
8位タイ:キウイフルーツ(ゴールド)
ゴールドキウイ1つ(100g)に
300mg
ゴールドキウイもグリーンキウイも、カリウムの含有量はほぼ同じ。ゴールドにはビタミンCが、グリーンには食物繊維がたっぷりです。
10位:いちじく
いちじく2個(153g)に
260mg
1日に必要なカリウムのうち女性なら13%、男性なら10%です。
いちじくはモリブデン、食物繊維、ビタミンB群、銅が豊富。生活習慣病予防、便秘解消、デトックス、貧血予防に効果を発揮します。
いちじくの栄養がすごい!1個あたりの栄養価と8つの効果とは?
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カリウムの多い果物を10位までお伝えしました。次は11~20位です。
11~20位の果物
カリウムの多い果物。
続いて11~20位です。
11~20位の果物では1日に必要なカリウムの5~12%を摂ることができます。
1日に必要なカリウム
女性:2,000mg
(220mg多く摂れています)
男性:2,500mg
(113mg不足しています)
11位:アメリカンチェリー
アメリカンチェリー10粒(91g)に
237mg
1日に必要なカリウムのうち女性なら12%、男性なら10%ですね。
アメリカンチェリーより国産のさくらんぼのほうがカリウムが少なめ。170mgほどです。
12位:桃
桃1/2個(106g)に
191mg
桃はビタミンC、E、銅、水溶性食物繊維などの栄養もたっぷり。その栄養価と効果はこちら↓
桃は栄養も効能も満載!1個あたりの栄養と10の効果は?
13位:ネーブルオレンジ
ネーブルオレンジ1個(104g)に
187mg
14位:夏みかん
夏みかん1/2個(96g)に
182mg
はっさくにも夏みかんとほぼ同じ量のカリウムが含まれています。
夏みかんはビタミンC、B群、E、食物繊維がたっぷり!免疫力アップ、ストレスから守る、骨や血管を強くする、アンチエイジングなどが期待できます。
夏みかんの栄養がすごい!1個あたりの栄養と7つの効果とは?
15位:梨
梨1/2個(128g)に
179mg
16位:マンゴー
マンゴー1/2個(91g)に
155mg
17位:りんご
りんご1/2個(128g)に
154mg
女性の1日分のカリウムの8%(男性なら6%)が含まれています。
りんごには2種類の食物繊維をはじめ、クロム、銅、ビタミンC、B6などが豊富。その栄養価と効果はこちら↓
りんごの栄養がすごい!1個あたりの栄養と9つの効果とは?
18位:グレープフルーツ
グレープフルーツ1/2個(105g)に
147mg
グレープフルーツも1年を通して手に入りやすい果物ですね。ホワイトもルビーもカリウムの量は同じです。
19位:みかん
Mサイズのみかん1つ(80g)に
120mg
この19位の果物までなら、不足分をまるまる補うことができます。
20位:干しプルーン
干しプルーン2粒(20g)に
96mg
干しプルーンは糖質が多め。1日に食べる適量を2粒としました。男性の不足分(176mg)の半分ほどを補うことができます。
2種類の食物繊維、銅、ビタミンB6、Eなどの栄養が豊富。便秘解消、サラサラ効果、貧血予防、口内炎予防などが期待できます。
ドライプルーンの栄養がすごい!その栄養価と7つの効果とは?
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カリウムの多い果物を20位までランキングでお伝えしました。もう一度グラフで見てみましょう。
いかがでしたでしょうか。
カリウムはいろんな果物多いですね。食事の前やおやつ代わりに果物を取り入れることでカリウム不足を解消できるでしょう。
では最後にカリウムの効果をお伝えします。
カリウムの4つの効果
カリウムが持つおもな4つの効果はこちら。
ナトリウムの排出:余分なナトリウム(塩分)を体から排出する
高血圧の予防:ナトリウムを排出して血圧を下げる
筋肉の機能を正常に:筋肉の収縮を助けてスムーズに動かす
心臓の動きを正常にする:心臓を動かすのも筋肉。この筋肉の動きをスムーズにすることで心臓のはたらきを守る。
カリウムの多い果物:まとめ
カリウムの多い果物を20位まで紹介しました。
カリウムの多い果物:すいか、アボカド、いちご、干しいちじく、干し柿、バナナ、柿、パイナップル、キウイ、アメリカンチェリー、桃、ネーブルオレンジなど
1日の目安量:女性で2,000mg、男性で2,500mg
カリウムは足りている?:女性は足りていますが、男性は113mg不足しています。
足りないとどうなる?:高血圧、不整脈、手足がむくむ、食欲不振、体に力が入らない、疲れやすいなど
カリウムの効果:ナトリウムの排出、高血圧の予防、筋肉の機能を正常にする、心臓の動きを正常にする
カリウム制限のある方は摂りすぎに注意が必要ですね。
そうでない方は、生活習慣病の予防のためにもふだんの食生活に取り入れてはいかがでしょうか。