ごぼうといえば食物繊維がぎっしりというイメージですよね。
でもそれって本当でしょうか?ほかにはどんな栄養素が多いのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- ごぼうにはどの栄養素が多い?
- きんぴらごぼう1皿で1日分の栄養素の何%が摂れる?
- どんな健康効果がある?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。栄養たっぷりのごぼうで元気な毎日を過ごしましょう。
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きんぴらごぼう1皿の栄養価
ごぼうに多い栄養素はマグネシウム、カリウム、銅、葉酸、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維など。
コレステロールや中性脂肪を減らす、血圧を下げる、血糖値をおさえる、便秘解消、貧血予防、骨を強くするといった健康効果が期待できます。
そんなごぼう。
どの栄養素がどのくらい多くて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
知っていますか?
そこで、
きんぴらごぼうを1皿食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
ごぼうに多い栄養素は何?
どんな効能が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
きんぴらごぼう小皿1皿
=ごぼう35g
ごぼうは1本が約150g。皮や両端を除いた可食部は135g。1本を4人分として1人分(1皿)35gの栄養価をお伝えします。

ごぼうに多いビタミンは?
まずはビタミンから。
きんぴらごぼうを1皿食べると、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
女性が1日に必要なビタミンに対して、ごぼう1皿に多く含まれているのは……
葉酸 | 10% |
ビタミンE | 4% |
ビタミンB6 | 3% |
葉物野菜ではないものの、ごぼうには葉酸が豊富。
わずか小鉢1皿35gあたりの栄養価なので、葉酸、ビタミンE、B6以外は含有量が少なめです。
次はどんなミネラルが多いのかをお伝えします。
ごぼうに多いミネラルは?
きんぴらごぼう1皿で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

ごぼうはビタミンよりもミネラルのほうが豊富。1皿あたりに多く含まれるミネラルは、
銅 | 11% |
マグネシウム | 7% |
カリウム | 6% |
鉄 | 4% |
銅、鉄、亜鉛など免疫を高めるミネラルや、私たちにかなり不足しているマグネシウムも補えます。
最後に、きんぴらごぼう1皿で食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、ごぼうの健康効果を紹介します。
ごぼうに食物繊維は多い?
ごぼうといえば食物繊維が豊富なイメージではないでしょうか。
では、きんぴらごぼう1皿35gでどのくらい食物繊維が摂れるでしょうか?

水溶性食物繊維 | 13% |
不溶性食物繊維 | 10% |
私たちに足りない食物繊維がごぼうにはたっぷり。
不溶性食物繊維は私たちに足りていない分をほぼ補えます。ただ水溶性食物繊維は、1日に必要な量の半分程度しか摂れていないため、ごぼう1皿ではまだまだ足りません。
ごぼう以外にも豊富に含まれている食べ物はこちらで紹介しています↓
では、
ごぼうに多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
ごぼうに多い栄養素とその効果

ごぼう1皿35gに含まれている栄養素の中で、女性が1日に必要な量に対して多い順に、
水溶性食物繊維 | 13% |
銅 | 11% |
不溶性食物繊維 | 10% |
葉酸 | 10% |
マグネシウム | 7% |
カリウム | 6% |
鉄 | 4% |
では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、きんぴらごぼう1皿でどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えします。
水溶性食物繊維
ごぼうにもっとも多い栄養素は水溶性食物繊維。海藻や果物に豊富で、生活習慣病の予防効果の高さに注目が集まっています。
ごぼうの水溶性食物繊維の量は?
1日に必要な量は
女性が6g、男性が7g。
きんぴらごぼう1皿に0.8g。
私たちがかなり不足している水溶性食物繊維。ごぼうでどこまで補えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、58%
きんぴらごぼう1皿に、13%
合計で、71%
男性が摂れている量は、51%
きんぴらごぼう1皿に、12%
合計で、63%
※食物繊維の目標量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、1日の目標量を上記の量としています。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」
水溶性食物繊維の効果は?
おもな効果は次の6つ。
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 腸内環境を整える(便秘解消)
- 血圧を下げる
- ダイエット
生活習慣病の予防効果が高い水溶性食物繊維。ごぼうのほか、海藻や果物などを積極的に食べましょう。
銅

2番目の栄養素は銅。貧血や骨粗しょう症の予防に効果を発揮します。
ごぼうに含まれる銅の量は?
1日に必要な量は、
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
きんぴらごぼう1皿に0.07mg。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、149%
ごぼう1皿に、11%
合計で、160%
男性が摂れている量は、133%
ごぼう1皿に、8%
合計で、141%
十分摂れているように見えますがこんな人は銅不足に注意が必要です!
ストレスが多い人:銅が体からたくさん排出されてしまいます。
亜鉛のサプリを飲む人:亜鉛が体内での銅や鉄分の吸収をジャマしてしまいます。
あてはまるようなら、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳など、銅の多い食べ物を積極的に食べましょう。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」
銅の効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 風邪など感染症から守る
- 貧血を予防する
- 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
- いろんな病気や老化を予防する
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
不溶性食物繊維
ごぼうに3番目に多く含まれる不溶性食物繊維。きのこ類、野菜、玄米などに豊富で、便秘解消やデトックスなどに効果を発揮する栄養素です。
ごぼうの不溶性食物繊維の量は?
1日の目標量は
女性が12g、男性が14g。
きんぴらごぼう1皿に1.2g。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、93%
ごぼう1皿に、10%
合計で、103%
男性が摂れている量は、84%
ごぼう1皿に、9%
合計で、93%
不溶性食物繊維の効果は?
おもな効果は次の3つ。
- 便秘を解消する(便のカサを増やす)
- 有害物質を排出する
- ダイエット
ごぼうには水溶性と不溶性の両方の食物繊維が豊富。どちらも便秘解消に効果を発揮しますが「どんな便秘なのか」によって摂るべき食物繊維が変わってきます。
便秘のタイプによる摂り方のコツはこちらで紹介しています↓
葉酸

4番目の栄養素は葉酸。胎児の成長を守り、貧血を予防する効果もあります。
ごぼうに含まれる葉酸の量は?
1日に必要な量は
女性も男性も240μg。
きんぴらごぼう1皿には24μg。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、118%
ごぼうに、10%
合計で、128%
男性が摂れている量は、123%
ごぼうに、10%
合計で、133%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
葉酸の効果は?
おもな効果は次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
- 血液(赤血球)を作るサポート
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
葉酸不足は貧血の原因にもなります。また、お酒をよく飲む人、アスピリンやピルを飲んでいる人も葉酸が不足しがち。
意識して葉酸の多い食べ物を食べるようにしましょう。
ちなみに立ちくらみの原因は鉄分不足や葉酸不足以外にもあります。くわしくはこちらをご参考に。
立ちくらみの原因は貧血じゃない!?本当の6つの原因と改善策とは?
マグネシウム
ごぼうに5番目に豊富な栄養素はマグネシウム。骨を強くし、血圧を整える効果があります。
ごぼうのマグネシウムの量は?
1日に必要な量は
女性が290mg、男性が370mg。
きんぴらごぼうに19mg。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、81%
ごぼうに、7%
合計で、88%
男性が摂れている量は、71%
ごぼうに、5%
合計で、76%
マグネシウムはかなり不足。ごぼう以外にも豊富に含まれている野菜はこちらです↓
マグネシウムの多い野菜ランキング20【1食分】で比較!
マグネシウムの効果は?
おもな効果は次の6つ。
- カルシウムとともに骨や歯の元となる
- 筋肉をスムーズに動かす
- 血圧を調整する
- 体の中のあらゆる酵素のはたらきを助ける
- 神経の伝達を正常にして神経を安定させる
- さまざまなホルモンを活性化させる
※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「マグネシウム」
カリウム
ごぼうに6番目に多く含まれるカリウム。高血圧予防や心臓の動きを守る効果を発揮する栄養素です。
ごぼうのカリウムの量は?
1日に必要な量は
女性が2000mg、男性が2500mg。
きんぴらごぼう1皿に112mg。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、111%
ごぼう1皿に、6%
合計で、117%
男性が摂れている量は、96%
ごぼう1皿に、5%
合計で、101%
カリウムの効果は?
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓の正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「カリウム」
生活習慣病が気になる人はしっかり摂りたいカリウム。どんな食べ物にカリウムが多いのか、こちらでわかりやすく紹介しています↓
鉄分
7番目の栄養素は鉄分。貧血予防、骨を強くする、感染症予防などの効果を発揮します。
ごぼうに含まれる鉄分の量は?
1日に必要な量は
女性が6.5mg、男性が7.5mg。
きんぴらごぼう1皿に0.25mg。
ごぼうを1皿食べると……

女性が摂れている量は、112%
ごぼうに、4%
合計で、116%
男性が摂れている量は、107%
ごぼうに、3%
合計で、110%
鉄分の効果は?
鉄分のおもな効果は次の5つ。
- 血液(ヘモグロビン)をつくる
- コラーゲンをつくる
- 骨をつくる
- 皮膚や粘膜をつくる
- 免疫力を高める
※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「鉄」、NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」
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ごぼうに多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- ごぼうを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
ごぼうの7つの効果効能

ごぼうは食物繊維やミネラルなどの栄養素が多い野菜。
これらの栄養素のはたらきから、ごぼうに期待される効果効能をまとめてみました。
- 中性脂肪を減らす
食べ物の脂肪が中性脂肪となる前に水溶性食物繊維がキャッチして排出する - コレステロールを減らす
水溶性食物繊維がコレステロールをキャッチして排出するだけでなく、コレステロールを消費して減らす - 血圧を下げる
カリウムや水溶性食物繊維が余分なナトリウム(塩分)を排出し、マグネシウムが動脈をゆるめて血圧を下げる - 血糖値の上昇をおさえる
水溶性食物繊維が体内でゼリー状になって食べ物の消化スピードをゆっくりにする - 便秘を解消する
食物繊維が体内でふくらんで便のカサを増やして腸を刺激してぜん動運動を活発にし、固くなった便に水分をあたえて柔らかくしてお通じをスムーズにする - 貧血を予防する
鉄分、銅、葉酸が血液をつくるとともにマグネシウムが血流をよくして全身に酸素を運ぶ - 骨を強くする
食べ物に含まれるカルシウムをマグネシウムが骨まで届けるとともに、鉄や銅が骨の主成分のひとつであるコラーゲンをつくる
そんなうれしい効果が期待できるごぼう。そこで、ごぼうをぜひ食べてもらいたい人とは……
こんな人こそごぼうを食べて!
ごぼうをぜひ食べてほしい人はこちら!
- 40代からの生活習慣病が気になる
- 便秘がちな
- 貧血ぎみ
- 食品添加物や化学物質が気になる
- 海藻や野菜をあまり食べない
- お酒、揚げ物、味付けの濃いもの、甘いものが好き
サラサラにして腸内環境を整えたい方にぜひ食べてもらいたいのがごぼうなのです。
ごぼうに多い栄養素:まとめ
ごぼうに多い栄養素と効果効能についてお伝えしました。
ごぼうに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、水溶性食物繊維、銅、不溶性食物繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、鉄
ごぼうの効果効能:中性脂肪やコレステロールを減らす、血圧を下げる、血糖値の上昇をおさえる、、便秘を解消する、貧血を予防する、骨を強くする
こんな人こそ食べてほしい:生活習慣病が気になる、便秘がち、貧血ぎみ、デトックスしたい、腸内環境を整えたい
ごぼうがすごいのはやはり食物繊維が豊富なこと。そして食物繊維には健康効果が凝縮しているんです。
少量でも食物繊維をしっかり補えるごぼう。ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。